果たして、「C」は「A」につながるの?

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【なんのために「評価」するのか】

「PDCAサイクル」という言葉は、もうずいぶん前から行政内部でも言われていましたが、実態としてはあまり機能していませんでした。

そこで、「P」=Plan(計画)~「D」=Do(実施)~「C」=Check(評価)~「A」=Action(改善)の中でも、特に「C」⇒「A」が要になるとの持論から、決算審査の際には「事務事業評価の妥当性」について、予算審査の際には、「事務事業評価が反映されているかどうか」について、数年に渡って、口を酸っぱくして確認してきました。

さらには、効果的・効率的に「A」(改善)につながるよう、事業単体だけではなく、「施策」として評価するしくみにつなげ、予算編成時には「次の予算に必ず反映すべし」と市長が指示するに至るまでになったわけですが……。

 

これについて、現場の職員一人ひとりがしっかりと認識・理解できているわけではないんだなーということが、あらためてわかりました。

 

「子育て・子育ちいきいき計画推進会議」(7月17日(金)19時~)を傍聴しました。

ここで言う「子育て・子育ちいきいき計画」とは、次世代育成支援対策推進法に基づいた「市町村行動計画」と、健やか親子21に基づく「母子保健計画」をドッキングさせた、平成22年度から26年度までの5か年計画です。

「推進会議」とは、その計画の各事業の進捗状況のチェック・評価をし、課題の抽出を行う役割を担っています。

 

今回は、計画の最終年度である26年度が終わったということで、これまでの単年度評価ではなく、5年間の総括的な評価を行う。また、これまで推進会議では、各担当課に口頭でのヒアリングを実施しながら丁寧に進めてきたが、評価報告書の策定がいつも年度末ギリギリになり、次年度の事業改善につながらないという課題もあった。ゆえに、今回は、「次年度の予算に評価を反映させるために、9月までに評価報告書を完成させる」と。

 

え!?

 

 

【こんがらがっている「PDCAサイクル」】

実は、ここには2つの「PDCAサイクル」が存在しています。

ひとつは、単年度ごとに回っていくもの。

もうひとつは、計画の実施期間である5年で回っていくもの。

 

●たしかに、今までは単年度ごとに回っていくサイクルに乗った評価が求められていたわけですので、それを次年度の事業改善につなげるためには、本来であれば予算編成の始まる10月までには完了することが必須でした。

けれども、今回は、施策ごとの総括評価をするということです。

つまり、5年で回っていくサイクルに乗った評価をし、それを改善につなげるためには、当然のことながら、次の計画を策定するより前に評価を終えていなければなりません。

新計画はすでに策定作業が終わり、今年4月から実施がスタートしています。

⇒ここで、ひとつのズレ(勘違い)が生じています。

 

●では、新計画策定は、前計画の評価なしで進められたのかといえば、そうではなく、私が傍聴した範囲で考えるに、各担当課から挙げられた現状と課題に関する評価に、各委員からの個別の評価を加え、それを踏まえて、あらたな事業の追加や変更(改善)が行われています。

ここで付け加えますと、事業評価には、必要に応じて「事後評価」と「事前評価」とがありますので、事業をすべて完了していない時期の評価であっても、妥当です。

⇒つまり、すでに5年で回るサイクルにおける「C」→「A」は行われているとも言えるが、今回、あらためて評価する意味は何なのか? 何をどう改善する目的で行うのか?

 

●新計画は、26年度までの計画の「後期計画」という位置づけなので、基本的には前計画の内容を踏襲していますが、前期での課題を含めて変更されている部分も少なからずあります。また、子ども・子育て支援新制度や地域福祉計画など、新たな理念も含まれた計画でもあり、それに沿った事業が進められています。果たして、今回の評価と、新計画で記載されている事業内容とがうまくリンクするのか。

⇒今回、協議の中で挙げられていたような課題をすでに解消する事業展開になっている場合もあるので、新計画で掲げられている新たな事業内容と照らし合わせながら、まさに次年度に実施される事業の改善につながるような総括評価をする、ということが好ましいのではないかと思うのですが。

 

仕事が終わってお疲れの中、わざわざ貴重な時間を割いてお集まりいただいている委員の皆さんの労力を鑑み、せっかくの評価を尊重するためにも、ぜひとも軌道修正していただきたいなーと思いますが、こんなこと、こんなところで今さらぼやいても、遅いよね。

 

 

tomoko