総合教育会議・傍聴記①

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【市長と教育委員による「総合教育会議」の設置】

「地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律」が今年の4月から施行され、今年度から「教育行政」=教育委員会が変わりました。

 

この法改正は、生徒の自殺の原因がいじめであるという事実を隠ぺいしようとした大津市の教育委員会に対する問題意識を発端として、地方教育行政の大きな改革・改善が求められた結果ではありますが、一方では、教育行政に関する首長の権限が大きくなることから、教育の政治的中立性が保てるのかという懸念や不安の声もありました。

 

この法改正に伴い、具体的に国分寺市の教育行政がどのように変わるのか、あるいは変わらないのか、昨年の市議会・文教子ども委員会では法の概要説明をもとに質疑や指摘を積み重ね、今年の第一回定例市議会では、法改正に伴う市の条例改正の議案が全員賛成で可決されていますが、「実際のところ、どうなのか」ということを確認する意味で、「平成27年度 第2回 総合教育会議」(7月14日;ひかりプラザ)を傍聴しました。

 

【ちょっと、変わった感が……】

傍聴に先立ち、すでに行われた第1回目(4月16日開催)ではどのような話し合いがされているのかと、HPを検索したところ……

 

なんと、会議設置の趣旨や当日資料、詳細な議事録の他、会議直前の市長と教育委員の皆さんの写真までアップされていました!!!

こちら(総合教育会議のHP)

 

まさに「!」を3つ並べるくらいの驚きです。

 

なぜならば、国分寺市は、原則的にすべての会議等を公開しています。が、その日・その場所に行けない人に対する情報公開については、かなり課題があるのです。

議事録や当日資料などを、オープナーだけではなく(これだって、市役所に行けない人は閲覧できない)、誰もがアクセスしやすいHPにアップすることを、私自身も何度か求めてきました。が、なかなか結果につながらず、ひどい部署では、5年前の会議日程が更新されないまま、なんてケースもあったのです。

 

この劇的変化の要因は、「総合教育会議の議事録を作成し、公表するよう努めなければならない」と、法に規定されているからなのか、事務局に市長部局が加わったからなのか???

 

【「国分寺市教育に関する大綱」が決定されましたが……】

第2回目の今回は、前回に引き続き、法で策定を規定されている「教育の振興に関する施策の大綱」の案文の協議・調整とのこと。

 

まず、国分寺市としては、大綱から施策の記載を削除したことから、「国分寺市教育施策の大綱」という名称を、「国分寺市教育に関する大綱」に変更するとのこと。

これについては、新たに大綱をつくったわけではなく、すでにある「教育ビジョン」と「文化振興計画」をドッキングさせたものなので、あらためて施策を掲載する必要は、確かにないと私も思います。

 

ただ、会議での質疑等を聞いていますと、教育ビジョンや文化振興計画の文言をそのまま引っ張ってきたにもかかわらず、大綱に記載している「言葉の意味」が共有されていないんじゃないかという、そもそも論というか、基礎基本の部分について、大きな不安というか疑問を抱きました。

 

この大綱の事例に限らず、政策や施策は、ざっくりとした文章であったり表現であったりするので、ともすれば具体策につながりにくかったり、どうとでも捉えられてしまう場合などがあります。

つまり、下手をすると、白にでも黒にでも、右にでも左にでも、変形してしまう恐れがあるということでもあります。

 

特に教育ビジョンに関しては、網羅された施策が多岐にわたっているうえに、その施策を実行・実現するための具体策が今いちよくわからないというつくりになってしまっているため、どこかで(端的に言えば、学校教育現場における各教員の意識の)ズレが生じるんじゃないかとの懸念が大いにあるのです。

 

少なくとも総合教育会議のメンバーにおいては、今回ご自分たちが責任を持って決定した、この大綱に記載された一つひとつの文言を含め理念について、ぜひとも、粘り強く、こだわりを持って事あるごと共有されることを、強く強く求めます。

 

※後日、アップする「子育て・子育ちいきいき計画」推進協議会・傍聴記で、あらためて、「政策や施策の文言の曖昧さ」についての指摘を掲載します。⇒こちら

tomoko