既存事業に対する協働提案の課題について〜バトル編〜 (平成26年第4回定例会・一般質問②)

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片畑⇒次に、協働について伺う。

国分寺市が現在行っている「提案型協働事業」は、新規事業の提案のみならず、既存事業への提案も行うことができる。

この既存事業への提案については、何が目的で、行政としては何を期待しているのか。

 

市民生活部長⇒市が目指す協働事業は、市民活動団体と市が情報を共有し、信頼関係のもとに責務を果たして、一つの事業目標を達成するためにともに汗をかいて成果を挙げていくのが理想である。

その目的は、市民活動が市政に参加して、地域の課題解決に取り組むことで市民サービスの向上や地域課題の解決などの成果を挙げていくことである。市民活動の確立によって市民自治を拡充し、そのことを市民自身が実感すること、少子高齢化等、税収が減少する時代においても、持続可能な自治体経営のシステムをつくっていくことが期待できると思っている。

既存事業の提案について言えば、これは自治基本条例にもある「参加と協働」に通じるものであり、真の市民自治に資するものではないかということで考えている。

 

片畑⇒要するに、既存事業へ提案するということは、 現在行われている事業内容について、市民目線から見ると、まだまだ改善すべき点があるということを含んでいる。

だからこそ、市民が運営なり事業なりに参加することによって、事業の質の改善・向上させていくことを目的としていると、私は理解している。

そこでお伺いするが、これまで新規事業の提案件数と比較して、既存事業への提案は何件あったか。

 

市民生活部長⇒平成19年度から平成26年度の募集について、トータルで35件の提案をいただいている。内訳は、34件が新規事業で、既存事業については1件のみである。

 

片畑⇒新規が34で、既存に対する提案が1件。

すごい差である。 なぜ既存事業への提案がこういう状態だと思うか。

 

市民生活部長⇒協働事業に係る課題として、協働を進める目的が庁内で共有化されていなかったり、協働事業の範囲について庁内でも認識されないことも挙げられる。これについては、協働事業についての研修などで職員に浸透を図っているところでもある。

一方、協働する団体側については、現に市で行っている事業への提案はなかなかしづらいという状況もあるのかもしれないし、双方の協働事業に対する認識のずれも多少あるのではないかとも考えられる。

 

片畑⇒個別具体的に伺うが、平成26年度の協働事業の募集要項には、「既存事業の提案については事前に協働コミュニティ課に連絡の上、事業担当課と協議すること」という一文がある。

提案には至らなかったが、この事前協議が行われたケースはあったか。

 

市民生活部長⇒事前協議は2団体からあった。提案に結びつかなかった理由としては、団体から申請書のご提出がなかったことによる。妥当か否か以前に、提案型協働事業の制度上、申請書をいただいて、協働事業審査会に諮られない限り事業の採択には至らないのが実情である。

 

片畑⇒そういうことを聞いているわけではない。

企画書を持ち込んで、事前協議までした団体が、何故に提案しなかったのか。 それについて、担当課としてどのように認識しているのかを伺っている。

 

市民生活部長⇒事前協議については、担当課と提案者側と協議を行うが、それについては、協働事業に対する認識のずれがあったということを先ほど答弁させていただいた。それによって、提案に至らなかったということである。

 

片畑⇒この事前協議というのは、募集要項にも書かれている公のルールである。こういうことをやらなければならないということになっている。 それに則って、提案したい市民団体は企画書を用意して、現在事業を行っている担当課と協議をする。

その大前提として、先ほど確認したが、市の方が、既存事業への提案を求めている。それは、何らかの効果なり目的があるからである。

にもかかわらず、提案を受けた事業担当課は、この事業自体は市民に委託できる事業ではないと言った事例を伺っている。 しかし、実際にはその事業は、他市の事例では民間団体にアウトソーシングできる事業となっているし、議会でも、そういう方向性も可能であるという答弁がなされている。

けれども、市民団体の側に、そういう情報が共有されてなかったら、事業担当課に「協働できる事業ではない」と言われたら、それを信じるしかない。

また、市民団体が作成した企画書に対して、「とてもレベルが低い」だの、「おたくの団体は、まだまだ市と協働するようなレベルに至っていない」などということを言われたり、 「この事業を実施するために、嘱託職員を雇用したばかりだから、協働するわけにはいかない」などという理由で、全く協働する気はないと担当事業課から三行半を突きつけられて、断念したということも聞いている。

担当はご存じないのか。

 

市民生活部長⇒議員がおっしゃるような経過も実際にはあったのかもしれないが、最終的な団体からの提案には至らなかったということである。

 

片畑⇒提案があったものについて、つなげていく、育てていくということが、協働コミュニティ課の仕事であり、市はそういうことを推進しようとしているのではないのか。

レベルの高い企画が提案されることは、たしかに理想である。けれども、そういうレベルにまで至っていない場合には、いかにその芽を育てていくかが大事なことではないのか。

市民のために役に立ちたいと思う市民の意欲を、市が一緒になって盛り上げていくことが、協働ではないのか。

それを、片っ端からちょん切っていくようなことをしておいて、一方では協働を進めていくと謳っていることに関して、私は非常に矛盾を感じる。

 

そこで市長にお伺いするが、今申し上げたように、国分寺市は市政運営の根幹として協働の推進をうたっているにもかかわらず、 その一方で、市の職員自体が、市民の主体的な活動を否定し、協働を阻害していると、私には思えるような現状がある。

この矛盾について、市長はどのようにお考えか。

 

市長⇒議員おっしゃるように、協働は、既存の事業を含めて、こうしたらいいのではないか、ああしたらいいのではないかという市民の自発的な発想の中から出てくるものだと思っている。そういう提案の芽を摘むことは、あってはならないと私は思う。

自分たちの仕事を守るという立場ではなく、いただいたご提案や活動に対して、市として寄り添って育てていくという、議員が今おっしゃったような考え方でやっていかなければいけない。

担当は仕事の中身もよく知っているし、誇りを持ってやっていると思うが、新しい考え方とかやり方について、せっかくご提案いただいているわけであるから、自分たちも一緒になって考える。提案が十分でない場合には、逆にそれに手を添えてあげる、必要な情報を差し上げるという形で、提案が十分なものになるように、支援をする、協力することが必要ではないかと私は思っている。

そういう状況を今お聞きしたので、これについては担当部署によく確認をして、せっかくのそういうものを潰すようなことがないように手当てをしてまいりたいと思う。

 

片畑⇒協働は、行政と市民が対等なパートナーシップのもとで行われると言いながらも、 実際には対等ではない。

行政職員のほうが上から目線というか、ある意味、協働の是非を決定する権限すら持っている印象を抱かせる。

要するに担当職員が気に入れば、その事業は協働しましょうということになるが、 担当職員が企画の内容あるいは提案した団体が気に入らなければ、幾らでも拒否することができるなどという実態は、 非常に不公平で不平等であるので、そういうことがないようにしていただきたい。

tomoko