「アウトカム設定のズレ」による影響(後編)

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【……そして、今現在】

 結局、この項目の「アウトカム」の設定は、変わることはありませんでした。

「アウトカム(市民や地域がどのように変わっていくか)ではなく、
「アウトプット(行政が実施したことの結果)の目標設定となっているため、
その結果、「スリムで合理的・効率的組織の確立」という、何をもって、何のために、誰の視点から見て、「スリム」で「合理的」で「効率的」というのか、よくわからない「成果指標」となっています。

たとえば、この件に関して言えば、分散庁舎という国分寺市特有の物理的な課題もあり、
市民からは、ワンストップサービスも求められています。

また、私自身もこれまで市民からいただいた複数の声をもとに、
縦割り組織をまたぐ形での「総合相談窓口」の設置も求めてきました。

これについても、私が総務委員会で提案した、「市民ニーズや社会状況の変化に則して、柔軟に行政サービスの提供ができる」という「アウトカム」になっていれば、当然、検討し、取り組むべき内容に含まれます。

けれども、現計画では、「スリムで合理的・効率的組織の確立」という、「行政としての取り組み(アウトプット)が目標となっているため、
「機構改革検討委員会」での検討結果やその結論の実現という「行政活動の結果」が、イコール「成果」となってしまう。

つまり、そもそも、機構改革検討委員会に挙げられた議題自体が、市民ニーズや社会変遷を踏まえたものなのか、
また、検討経緯、あるいは検討結果自体が、市民ニーズや社会変遷に照らし合わせて妥当なものなのか、などについては、
一切、「評価対象」にはなっていないということです。

そして、それによって、市民生活が相変わらず不便で、市民の不満がどんどん募っていっているということを、
全く視野に入れないままに、毎年の評価がなされていくということです。

ここまで、何回にもわたり、長々と書き連ねてきましたが、
これが、私なりに感じている、国分寺市の現状と課題です。

「アウトカム」とは何ぞやということをしっかりと理解し、その目標が明確に設定された計画と、そうではない計画とでは、
その後、どのような違いがあるのか、どのような影響があるのか。
私は、決して無視できない重要な問題であると考えています。

また、繰り返しになりますが、「アウトカム」は、行政だけで達成することはできませんし、
行政組織内だけで完結するものでもありません。

だからこそ、「計画策定」や「計画評価」の際には、アウトカムの視点からの提案ができる、行政職員以外の市民参加が必須であるとともに、
アウトカムを掲げた計画実現に向けては、市民や事業者など、地域全体における情報共有・合意形成が不可欠だということです。

tomoko