「アウトカム」の設定の、ズレ(前編)

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私が再三再四、しつこく指摘したことで、「アウトカム」の視点を入れなければと、思ってくれたようですが、
明文化されたものを見ると、理解できているのかいないのか、よくわからない状態です。

 平成2411月の総務委員会で、「第四次行政改革実施プラン」の策定状況について、
当時の行政改革等担当課長から説明があった際のやり取りを、一例としてご紹介いたします。
 

2012.11.08 : 総務委員会でのやり取りの概要】

 行政改革等担当課長(前略)〜 指標と達成率につきましては、アウトカム(目標とする状態)と、それに対する各年度の取り組み工程、インプット(投入資源)・アウトプット(算出したサービス)を定めました。そして、達成率については、目標とする状態に到達したものを100%としてあらわすことといたしました。〜(後略)

 片畑⇒今回、新たに「アウトカム」、「インプット」、「アウトプット」をわかりやすく定めたということであるが、一つひとつを見ていくと、
これが「インプット」なのか、これが「アウトプット」なのか、これが「アウトカム
」でいいのか、というものもある。

私の理解では、インプットは、例えば予算や職員の人員など、行政が投入したこと。

アウトプットは、例えば学習会を何回開催した、それぞれ参加人数が何人であったという、行政が実施したこと。

アウトカムは、行政が行ったサービス、あるいは事業実施によって、市民の意識を含めた地域の状態が、どういうふうに変わったのかという、大きな視点からの目標であると。

担当課長としては、いかがお考えか。

行政改革等担当課長⇒今、委員がおっしゃられた形を、私どもも考えている。ただ、インプット、アウトカム、なかなか表しにくいものもあり、今このような形で考え、表している。

片畑⇒「アウトカム」の設定自体がズレていると、評価自体もズレてくる。

一例を挙げると、「行政運営の見直し」として、「組織の再編成・簡素化」という事業があり、
「アウトカム(目標が達成された状態)」として、「将来を見据えた一定規模の部構成及び課構成の中で、事業マネジメントが展開されている」とある。

何ゆえに組織を再編成して簡素化するのかということを、「アウトカム」で考えたときに、こういうことなのか。
私は違うと思う。

市民の立場からすれば、行政組織を再編成・簡素化するとこによって、何を求めるかというと、
例えば、「市民ニーズや社会状況の変化に則して、柔軟に行政サービスの提供ができる」ということではないかと思う。

さらに言えば、このような目標を設定した場合、おそらく行政は、「評価するための数値化ができない」と言う。

もちろん、数値化できないこともあるが、だからといって、これまで数値化してこなかったことにより、的確な評価ができなかったということも、1つの課題である。

かつて「ベンチマーク」設定の提案もした。
そのことにより、目指すべき方向性が明確になる。

例えば、今、私が言ったアウトカムの状態については、
「多様な市民ニーズに対して、行政は柔軟に対応できているか」という質問項目を設定した市民調査を行い、
その回答結果をベンチマークとして設定することで、
評価するたびに、本来の、「何ゆえに組織を再編成・簡素化するのか」というところに立ち戻り、考えられるのではないか。 

そういう観点から、「インプット」、「アウトプット」、「アウトカム」とは何ぞやということを、再度とらえ直していただき、
それによって、評価の効果が明確に出るような形となるよう、検討していただきたい。

行政改革等担当課長⇒今の片畑委員のご意見、理解しております。これからパブリック・コメントを実施いたしますが、そこでいただいたご意見等も踏まえて検討させていただきたい。

tomoko