働くおかあさん②(親が働いている子どもの放課後の過ごし方)

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上の子が保育園に通っていた頃、18時45分までの延長保育をお願いしていました。
小学校に上がり、学童保育では17時までしか預けられないので(学童保育所まで保護者が迎えに来られる場合は18時まで)、降所後の「1時間45分」は自宅で一人で過ごさせざるを得ない状況になりました。
それまで、一人で留守番をしたことがなかった子なので、本人としても非常に不安があったようです。「家の中が暗くて怖いから」と、私が帰宅するまで、ランドセルを背負ったまま自宅近辺をウロウロしている後姿を見つけるたびに、胸が詰まるような思いがしました。
また、集団の中でうまく関わりをもてなかったことから、学童保育所が自分の居場所にはなり得なかったようで、「やめたい」と言い出しました。私もとても悩んだのですが、本人の気持ちに添うことにしました。
確かに、学童保育所に「預かってもらっている」と、私としては安心できます。でも、子ども自身がそれを選択しないのであれば、強制することはできません。

とはいっても、長い放課後をどう過ごすか、とても気の重い課題でした。
帰宅すると、何時間も一人でぼーっとテレビを見て過ごしている息子の姿がありました。
本来ならば、集団の中でいろいろな刺激を受けながら成長するきっかけを得たり、あるいは安心できる環境の中でゆったりと過ごす貴重な時間であるのに、私はそのどちらも子どもに与えてやることができていないという思いに、毎日毎日苛まれました。
また、学童保育所にも通わせず、子ども一人で過ごさせている状況に対して、非難の声も受けたこともあり、自分は無謀な選択をしたのではないかと、八方塞に思うこともありました。

今、小学3年生になった息子は、非常に充実した放課後を過ごしているようです。
いつの間にか自転車も上手に乗りこなせるようになり、ずいぶん遠い友達の家や公園にまで遊びに行ったと聞きます。自宅にも友達がよく遊びに来てくれているようで、たまに早く帰ると、玄関前に何台もの自転車が連なってとまっていることもあります。

私のように仕事をもっていると、子どもの行動を間近で確認できない分、毎日予測できる行動形態・行動範囲であってくれた方が安心できます。でも、子どもの側からすると、予測できないからこそ面白いこともあるのではないでしょうか。
放課後を誰とどこでどう過ごすか。前々から予約しているときもあるし、その日の帰り道になんとなく決まることもあるようですが、「自分達で考え、自分達で決め、自分達のペースで遊ぶ」ことが基本です。
そして、「大人に干渉されない、子どもだけの時間」を過ごします。
何気ないことのようですが、その中でこそ得るものは計り知れません。
そして、この放課後の過ごし方は、私がお膳立てしたものではなく、息子自身が1年半余りの試行錯誤の中で自らが選び取り、紡ぎ上げてきたものだということが、何よりも私の心を揺さぶるのです。

tomoko