顔の見える関係で、災害に備える

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かたはた智子がつないだ市民の声(その7)

平成21年度予算に、「かたはた智子がつないだ市民の声」が反映されています。一部をご紹介します。
平成20年第3回定例会で、市の「地域防災計画」に、ジェンダーの視点、子どもに配慮した視点が欠けていることを指摘しました。
災害時要援護者や外国人市民を含め、地域の中の様々な状況にある方に対して、きめ細やかな支援・配慮を実効性のあるものにしていくためには、
平常時からの、さらに一歩踏み込んだ取り組みが不可欠です。

災害時には、各小中学校が「地区防災センター」になります。
避難所、地域の災害情報、物資提供など、災害時の地域の拠点となる「地区防災センター」は、
市の初動要員、学校長・副校長、自治会町内会代表、PTA代表、医療救護代表、ボランティア代表、班長会代表など、9人からなる運営協議会を中心に運営されると、マニュアルにはあります。

けれども、災害時の混乱の中、知らない同士がいきなり顔合わせして、次々に様々な想定外の問題をさばきながらルールを決めていくのは、至難の業です。
そこで、この運営協議会のメンバーが、平常時から日常的に顔を合わせて意見交換しながら、
災害という非常事態において、この地域の特性・特徴をふまえて、どのような支援体制が必要になってくると想定されるかなど、
地区防災センターごとに、地域状況に沿った「運営マニュアル」を策定することを求めたところ、
今年度から、年次計画を立てながらすすめていくという方向性が示されました。

 

大事なことは、災害の時だけ切り離して、まるで別世界であるかのような考え方をしていてはダメだということです。
なぜならば、災害時の生活は平常時の生活とつながった先にあります。
平常時に達成されていないことは、基本的に災害時でも機能しません。
災害時という混乱した状況の中でも、一人ひとりに対して十分な配慮ができる避難所生活や地域であるためには、
平常時からそのような「地域コミュニティ」を構築しておくことが不可欠です。
運営マニュアルを具体的に策定するという活動や過程の中で、要援護者の視点、ジェンダーの視点、子どもへの配慮など、今、私たちが準備しておく必要があるもの、心がけておくべき大事なものが見えてくるはずです。

 

たとえば、災害時要援護者を避難先へ誘導する支援がありますが、
災害でパニックになっている上に、見ず知らずの人が来て、いきなり避難所に行こうと手を引っ張られても、足は動きません。

いざというときにスムーズに避難してもらうためには、日常的に顔合わせをしながら、一人ひとりの個性や身体状況を把握しながら、適切な誘導のしかたを準備しておくことが大事です。

また、子どもへの支援にしても、自宅倒壊を免れて地域に居る子どもたちというのは、支援体制からは見えないので、どうしても忘れられた存在になってしまいます。

 

起こるか起こらないかわからない災害への取り組みは、一見、無駄な努力であるかのような気がします。
けれども、備えることで憂いがなくなるのは、災害時だけではありません。
備えることによって、平常時の地域生活にも大きく影響してくるはずです。
このことを、行政職員だけではなく、私たち市民一人ひとりもあらためて胸に刻んで、防災への取り組みについて考えてみませんか。

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